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点と線/松本清張 [書籍]

放送から一週間、やっと録画してあったドラマ「点と線」を見ました。

 

 

原作は、三原警部補中心の作品なのですが、

ドラマは、鳥飼刑事中心の作品に変わっていました。

 

点と線

点と線

  • 作者: 松本 清張
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1971/05
  • メディア: 文庫

 

清張大好き!たつまるが、この作品を初めて読んだのは、

恐らく20年くらい前だと思います。

作品が発表され舞台にもなった昭和32年頃は、

たつまるの生まれるかなり前、

そのため、この作品に描かれた時代の風景は、ずっと空想の世界です。

 

この作品も含め、清張作品を読み直す事は、今でも多々あります。

 

ドラマ自体は、良く出来ていたと思うのですが、

原作を繰り返し読んだ者にとって、

ラスト間近、事件決着後の三原と鳥飼の別れ方や、

三原と鳥飼の娘との再会などには、

かなりの違和感を感じました。

 

そう思う一番の理由は、この作品の存在です。

「時間の習俗」!!

  

時間の習俗 (新潮文庫)

時間の習俗 (新潮文庫)

  • 作者: 松本 清張
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1972/12
  • メディア: 文庫

 

 

ドラマでは、「点と線」事件以降、

三原警部補と鳥飼刑事の交流が全く無いような脚本になっていましたが、

この「時間の習俗」の中には、「点と線」以降の二人の交流、

そして、新たな事件で協力して捜査する姿が書かれています。

名刑事や名探偵が活躍し続ける作品とは無縁の清張作品において、

「点と線」と「時間の習俗」との繋がりは、非常に貴重です。

 

 

 

ドラマを見て面白い!と思われた方は、

ぜひ原作も読んで頂きたいものです。

そして、三原&鳥飼シリーズ「時間の習俗」も、

合わせて読んで頂けたらと思います!


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コメント 5

モッズパンツ

ドラマ「点と線」見ましたー。なかなか楽しめました。w ∠(^ω^)
小説「点と線」現代の二時間ドラマの原点のような作品ですね。w (^ω^)b
オチは奥さんが時刻表マニアの鉄子だったということですよね。w (ノ∀`) アチャー
現代版「天国と地獄」、「生きる」も良かったし、テレビ朝日はやってくれますねー。w (´∀`)ノ

(^ー^)ノシ
by モッズパンツ (2007-12-04 00:07) 

たつまる

xml_xslさん、いつもnice!をありがとうございます!
by たつまる (2007-12-04 23:55) 

たつまる

モッズパンツさん、nice!とコメントをりがとうございます!

モッズパンツさんは、色んな事に知識豊富ですが、
ドラマにもお詳しいのですね。
僕の場合ドラマは、見ても年に1,2作って感じなのですが、
原作を知っている物に関しては気になります。
「点と線」の安田の奥さんの件は、ほぼ原作通りでしたね。
確かに清張作品には、
2時間ドラマにピッタリ来るような物が、数多くありますね。

たけしも高橋克典も、とってもいい味を出していたので、
ラストを、原作に近く作って貰えていれば、
同じ配役で「時間の習俗」もドラマ化できたのになあ…
と思いました。
by たつまる (2007-12-04 23:57) 

「点と線」見ました。棒読みのような淡々としたたけしのせりふまわし(いつも同じともいえますが・・・)が、原作への敬意の表れのようで、好感が持てました。

清張の真骨頂はやはり「人間の業」の描き方だと思います。「点と線」の「夫婦の業」もいいのですが、映画やドラマでいえば、私は「砂の器」(もちろん映画版)の切なさや「黒革の手帳」(米倉涼子版)の女の業にも、非常に心打たれました。

人間が生きていくということの業を、これほどまで深く、いやったらしく描ける作家は今後出てくるのかという気すらします。
by (2007-12-05 23:15) 

たつまる

つんさん、nice!と鋭いコメントをありがとうございます!
つんさんも清張作品をたくさん読まれたんですね。

松本清張の数々の作品は、社会の様々な裏側を知る材料になり、
自分の「正義」の考え方に大きく影響を与えました。
特に「日本の黒い霧」で取り上げられた事件の中の数件は、
いまだに文献で真相を追い続けています。

フィクション作品では、「ゼロの焦点」「考える葉」「草の陰刻」なんかが好きです。
映像化されたものは殆ど見ないのですが、
映画「砂の器」での放浪する親子の姿は、
原作から想像した姿にとても近く感じ、印象に残っています。
by たつまる (2007-12-07 00:22) 

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